■━━━━━━━━━━━Vol.341/2008.08.06━━━━━━━━━━━━━■
★ 巻頭コラム ★
地元への貢献が企業発展にも貢献
◆人口500人に満たない島根県大田市大森町が一躍、世界の大森町になった。
この町にある石見銀山が、地元住民の念願がかない、世界遺産に登録されたた
めだ。遺産登録を目指して陣頭に立った一人が中村ブレイス株式会社(島根県
大田市)の中村俊郎社長だ。中村社長は1974年12月に故郷に戻って起業
した。「石見銀山の中心地として有名になったが、ビジネスとしての地の利は
全くない」(中村社長)というほど、過疎化が進む町での起業だった。
◆東京や大阪など大都会を選択せず大田市に起業したのは、生まれ育った場所
というだけではなく「歴史がありモノ作りが昔から発達していたため」(同)
だという。石見銀山の発展をバックに、銀を製品化したり、街を整えたりする
過程で蓄積された技術があった。周囲には高い技能を持った名工と呼ばれる職
人が多くいたという。「そのDNAを受け継いだ若者が育っている」(同)こ
とが大森町に本社を構える大きな理由になっている。中村社長は「若者はわれ
われにとって大きな財産」というほどだ。
◆同社は義肢装具のメーカーだ。障害者用のコルセットや、シリコーンゴムを
使った人工乳房・手の指などを幅広く扱っているが、起業当時は仕事が無い日
が続いた。中村社長は高校を卒業したあと、京都にある老舗の義肢製作所で基
本を学び、単身で米困に渡り、最先端技術を習得した。この8年の歳月が必ず
生きる時がくるとの強い信念で「使う人の身になって喜ばれるものを作り提供
していくこと」(同)だけを考えていた。
◆1984年には東京事務所を開設、技術力の素晴らしさや、きめ細かな対応
などから、今では人工乳房だけで利用者が全国で3000人を上回るほどに成
長している。中村社長の念頭には常に「地元を大切にする」という考えがある。
売り上げゼロの時代に「売り上げが立つようになれば、その何パーセントかは
生まれ育った地元に還元したい」と思い描いていた。石見銀山への強い思いと
文化遺産を守ってきた地域への貢献である。
◆公的機関などから地域貢献の表彰を数多く受けているのも、この思いが具体
化できたためだ。石見銀山が世界遺産に登録されたのを記念して独自に「石見
銀山文化賞」を創設、つい先頃、第1回目の表彰式を行った。また街並み再生
や石見神楽の発展に力を入れるなどから、起業家のあるべき姿が高く評価され、
渋沢栄一賞を受賞したほどだ。中村ブレイスという社名は世界の石見銀山とと
もに浸透し始めている。特別に意図しなくても、様々な形で地域に貢献すれば、
自社の発展にもつながると思われる。(編集子)
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》》》》こんにちは。中小企業庁です。《《《《
原油・原材料価格高騰に係る下請中小企業向け追加対策について
◆原油・原材料価格が高騰する中、中小企業は価格転嫁が難しく、収益が圧迫
されています。
◆このような状況を踏まえ、政府は累次にわたり原油等価格高騰対策を講じて
きましたが、下請取引の適正化等を図る取組を一層推進する必要があることか
ら、その対策を実施することと致しました。
◆全国の経済産業局、下請かけこみ寺本部における平日相談時間の延長及び土
曜日の相談対応により中小企業者の利便性を考慮し、価格高騰の影響が強い業
種への特別立入検査、親事業者への特別事情聴取等、下請代金法の厳格な運用
を行うことで、下請取引の適正化に向けた対策を講じていきます。
詳しくは、以下のページをご覧下さい。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/080805shitauke_gen_tsuitai.htm
[問い合わせ先]
中小企業庁取引課(電話番号)03−3501−1732
各経済産業局中小企業課
北海道 (電話番号)011−709−1783
東北 (電話番号)022−222−2425
関東 (電話番号)048−600−0325
中部 (電話番号)052−951−2748
近畿 (電話番号)06−6966−6024
中国 (電話番号)082−224−5661
四国 (電話番号)087−811−8529
九州 (電話番号)092−482−5450
沖縄 (電話番号)098−866−1755
下請かけこみ寺本部
(電話番号)03−5541−6655
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★ 今週のトピックス ★
【全国向け】
1.富山県及び石川県の大雨災害(7月28日)に係る被災中小企業者対策
2.「貿易実務オンライン講座」の受講者募集
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【関東地域】
3.中小機構関東支部と平塚信用金庫が業務連携
4.「新規創業支援研修」の受講者募集
5.東京商工会議所江東支部主催・無料セミナーの開催
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【関西地域】
6.梅田セミナ−「日本流CSR経営」の開催
7.「特許流通シンポジウム2008 in 大阪」の開催
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◆◆◆全国向け◆◆◆
1.富山県及び石川県の大雨災害(7月28日)に係る被災中小企業者対策
◆上記の災害の発生につき、経済産業省は、富山県及び石川県での災害救助法
の適用を踏まえ、被災中小企業者対策として、特別相談窓口の設置、災害復旧
貸付の適用、既往債務の返済条件緩和などの対応、小規模共済契約者への即日
貸付などの対策を講じることとしました。詳しくは下記URLをご覧ください。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/080730ishikawa_saigai.htm
[問い合わせ先]
中小企業庁経営安定対策室
電話:03−3501−2698
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2.「貿易実務オンライン講座」の受講者募集
◆日本貿易振興機構(ジェトロ)では、標記の講座(10月開講分)の受講者を
募集しています。貿易実務・国際業務に携わる方及びこれから担当する方を対
象にした「基礎編」(リニューアル開講)、ステップアップを目指す方を対象に
した「応用編」のほか、国際営業担当の方を対象に、英文契約書の基本を学び、
基礎的な英文契約書作成能力を身につける「英文契約編」を開講しております。
申込締切は9月6日。受講料等詳細は下記URLをご覧ください。
http://www.jetro.go.jp/course/elearning/
[問い合わせ先]
日本貿易振興機構 人材開発支援課 eラーニング事務局
電話:03−3582−5163
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◆◆◆関東地域◆◆◆
3.中小機構関東支部と平塚信用金庫が業務連携
◆中小機構関東支部は、平塚信用金庫と「業務連携・協力に関する覚書」を締
結しました。地域における中小企業への支援、ベンチャー企業の育成、その他
中小企業に役立つ情報交換などの連携を円滑にし、中小企業支援の強化と地域
経済への貢献を図ることを目的としています。
http://www.smrj.go.jp/kikou/press/honbu/article08/036936.html
[問い合わせ先]
中小企業基盤整備機構 関東支部 企画調整課
電話:03−5470−1509
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4.「新規創業支援研修」の受講者募集
◆中小機構中小企業大学校東京校は、標記研修を8月23日・24日・30日
・31日の土日4日間、(財)早稲田奉仕園(東京都新宿区西早稲田)で開講
します。専門家の個別指導により創業プランづくりをサポートします。創業し
てみたいが創業に関する基本的な知識や情報がない方、創業するに際して自分
の強みをどのように活かしたらよいか分からない方、自分のアイデアがビジネ
スとして通用するのか専門家の意見を聞きたい方を対象としています。定員3
0名。申込締切は、8月18日。詳しくは下記URLをご覧ください。
http://www.smrj.go.jp/inst/tokyo/list/h20shosai/034078.html
[問い合わせ先]
中小企業基盤整備機構 中小企業大学校 東京校 企業研修課
電話:042−565−1207
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5.東京商工会議所江東支部主催・無料セミナー
『「顧客感動」経営のすすめ
〜人口減少時代を勝ち抜く発想と着眼点〜』受講者募集
◆東京商工会議所江東支部では、9月9日、標記セミナーを開催します。受講
料は無料。少子化の進行により、今後、日本の人口が減少に転じていく中で、
国内の消費マーケットは、どんどんと縮小していきます。こうした時代に、個
人事業主や中小企業が厳しい競争を勝ち抜くためには、「顧客満足」の1歩先
を行く「顧客感動」経営が必要です。本セミナーでは、具体的な実例を中心に、
「顧客感動」経営のポイントを分かり易く解説します。申込方法・詳細は下記
URLをご覧ください。
http://event.tokyo-cci.or.jp/event_detail-18160.html
[問い合わせ先]
東京商工会議所 江東支部
電話:03−3699−6111
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◆◆◆関西地域◆◆◆
6.梅田セミナ−「日本流CSR経営」の開催
◆中小機構近畿支部は、標記セミナーを8月28日に経営支援プラザUMED
Aセミナ−室(大阪市北区梅田)で開催します。「世界的なCSRの高まりの
中、日本企業のCSRの原点とは!」をテーマに、江戸時代の石門心学や近江
商人の「三方よし」の思想など、古くから見られる社会貢献や社会奉仕的な発
想を紹介。また、CSRを受身ではなく主体的な経営戦略の一環として、ミッ
ション・経営理念として展開するためにはどうすればよいかを解説します。定
員は70名(先着順)。参加費は無料。詳しくは下記のURLをご覧ください。
http://www.smrj.go.jp/kikou/branch/kinki/032493.html
[問い合わせ先]
中小企業基盤整備機構 近畿支部 経営支援プラザUMEDA
電話:06−6342−1071
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7.「特許流通シンポジウム2008 in 大阪」の開催
◆標記シンポジウムでは、“知財で拓く事業戦略”をキャッチフレーズとして、
9月2日に毎日新聞ビル(大阪市北区梅田)において、特許流通・技術移転の
実務家、実際に知的財産を活用した事業経営を進めている企業から、特許流通・
技術移転の最先端と、知財を活用した事業化・事業経営のポイントを紹介しま
す。参加料無料(事前登録制)。詳しくは下記のURLをご覧ください。
http://www.ryutu.inpit.go.jp/symposium/
[問い合わせ先]
社団法人 発明協会 特許流通シンポジウム事務局
電話:03−5402−8434
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★支援機関ニュース★
1.竹本産業株式会社に対し、知的財産権を担保に2,000万円融資
〜商工中金として山形県内初の特許権担保融資〜
http://www.shokochukin.go.jp/news/nl_sakata_20080730.html
2.国立大学法人福島大学と商工中金福島支店が「産学連携の協力推進に係る
協定」を締結
http://www.shokochukin.go.jp/news/nl_fukushima_20080730.html
3.茨城県と商工中金が連携したローンの創設について
〜「いばらき子育て応援企業ローン」〜
http://www.shokochukin.go.jp/news/nl_mito_20080731.html
4.四国八十八箇所霊場と遍路道を活用した『初心者認定・歩き遍路お試し宿
泊プラン』の商品化、販路開拓を金融面からサポート!
〜7月31日、商工中金が中央不動産株式会社に400万円融資〜
http://www.shokochukin.go.jp/news/nl_tokushima_20080731.html
5.愛知県と商工中金が連携した「愛知県ファミリー・フレンドリー企業応援
ローン」の県内第1号貸出
〜株式会社三河屋に対し、7月31日、運転資金5,000万円融資〜
http://www.shokochukin.go.jp/news/nl_nagoya_20080801.html
7.知的財産権を担保とした融資を実行、国民公庫として全国初!
〜特許権を担保に大阪府、福岡県の企業へ 〜
(8月4日発表)(国民生活金融公庫)
http://www.kokukin.go.jp/pfcj/pdf/topi080804.pdf
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★調査・研究レポート等★
◆平成19年中小企業実態基本調査(確報)
http://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/kihon/h19kakuhou/index.htm
◆早期景気観測調査(日本商工会議所)(2008年7月調査:7月31日発表)
http://www.jcci.or.jp/lobo/lobo.html
◆中小企業月次景況観測(2008年7月調査)
http://www.shokochukin.go.jp/material/pdf/kansoku/cb2008_07.pdf
◆中小企業景況調査報告(2008年7月調査)(中小企業金融公庫)
http://www.jasme.go.jp/jpn/result/keikyoyouyaku.pdf
◆中小公庫「経営情報」No.360(7月28日発行)
〜進むアセアン諸国とのEPA/中国・ハイテク企業の認定条件〜
http://www.jasme.go.jp/jpn/publish/info/pdf/360.pdf
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★中小企業ビジネス支援ポータルサイト「J-Net 21」★
中小企業者と農林漁業者が連携し、相互の経営資源を活用して、新商品や
新サービス、新たな需要を生み出す「農商工連携」。その概要や支援の内容、
支援のスキームを解説するほか、先進的な取組を選定した「農商工連携88選」
や関連する施策情報の紹介などを随時、情報発信する「農商工連携パーク」
を開設しました。「J-Net 21」は、農林漁業と商業・工業のビジネス連携を
応援します!
【J-Net21】
http://j-net21.smrj.go.jp/
【J-Net21農商工連携パーク】
http://j-net21.smrj.go.jp/expand/noshoko/index.html
【問い合わせ先】中小企業基盤整備機構 広報統括室 広報課(J-Net21)
http://j-net21.smrj.go.jp/common/mail.html
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★中小企業関係機関リンク集
http://www.chusho.meti.go.jp/link/index.html
★原油価格高騰に関する中小企業対策について
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/071219genyutaisaku_ichiran.html
★建築関連中小企業に対する金融上の支援について
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/antei/071219kenchikutaisaku_ichiran.html
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